日本舞踊 舞台写真

古典舞踊

新舞踊
若柳優洸社中の舞台写真を少しずつご紹介していきます。

おせん

大和楽「おせん」は、江戸の夏の風情漂う作品です。

「おせん」は、江戸三大美人と言われた「笠森お仙」のことです。 谷中の茶屋の看板娘で、彼女を描いた浮世絵が売れに売れたそうです。また、手拭などのグッズも販売され、まさに江戸のアイドルでした。 こちらは、鈴木春信の絵。

夏の夕暮れ、行水を終えた浴衣姿で現れます。廻る走馬燈は、江戸情緒を体現するまぼろしのようです。

鳥刺し

清元の曲「鳥刺し」です。
棹の先に鳥もち(ネバネバ)をくっつけて鳥を捕まえる仕事をしていた鳥刺しがテーマです。 といっても、鳥刺しそのものではなくて、「鳥刺しのパントマイムをしている人」の踊りです。 お座敷で幇間が鳥刺しの真似をしている設定なのです。


鳥を捕まえる「鳥刺し」と言えば、この人も↓。 モーツァルトのオペラ「魔笛」のパパゲーノのアリア「おいらは鳥刺し」を思い浮かべてしまうかも。 パパゲーノは鳥もちは使わず、パンフルートを吹いて鳥をおびき寄せて捕まえます。

「魔笛」のパパゲーノ    パンフルート
「魔笛」は不思議な世界の物語なので、パパゲーノも不思議な奇抜な恰好で登場。派手派手。 でも、清元の「鳥刺し」は、「鳥刺し」そのものではなくて、幇間ですから、着物もシックです。
舞台はお座敷。キャラは、野山で鳥を捕まえているひとではなくて、粋な幇間。

小鍛冶


能楽からとられた題材です。「小狐丸」という宝剣ができたときのエピソード。
天下に名高い刀鍛冶の三条宗近の相槌を勤めたのは、なんとお稲荷様。
 
こちらは、お能に登場する時のお二人を、能楽イラスト+++様からお借りしたかわいいイラストでご紹介します。
  
刀の名工、三条宗近。 相鎚を勤めて下さった稲荷大明神

三条宗近は、一条天皇より剣をつくれとの勅を伝えられます。宗近としては、自分に見合う技量の相槌がみつからないので、みかどの御剣など無理だといいますが、聞き入れてもらえず困ってしまい、お稲荷様に神頼み。すると驚くことに、稲荷明神が相槌のボランティアに名乗り出てくださいました。 共に槌を打ち、みごとにできあがった剣を「小狐丸」と名づけ、無事に勅使に託すことができました。



御稽古場のある伏見区にゆかりの深い演目ですね。

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藤娘

羽子板や日本人形のモチーフとして定番の藤娘登場です。
藤娘 藤娘
大津絵の古風な姿の藤娘 妖精に設定された藤娘
「藤娘」は、もともとは、大津絵と呼ばれるお江戸時代のお土産もののキャラクターでした。 大津絵は、東海道を旅する人達にお土産屋やお守りとして売られていたイラストシリーズだそうです。 その中で、藤娘は代表的な画題の一つで、京都や大阪から遊山にやってくる華やかなファッションの女性達を風刺したものともいわれています。 左側の藤娘さんは、この、絵に描かれた洒落た姿の女性。
藤娘

こちらは、京阪大津線の駅に貼られている藤娘の大津絵の複製。 管理人が京都から大津へ向かうときに車中からみつけました。
昭和初期、歌舞伎役者六代目尾上菊五郎は、藤娘を、松にからむ藤の花から抜け出してきた妖精という設定にしたのだとか。それが、右側の藤娘さんです。

こちらの舞台のように、巨大な松の木と藤の花で、妖精の小ささ(?)が演出されています。

妖精としての藤娘も、相当お洒落。衣装持ちです。
藤娘

藤娘

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三つ面子守

三つ面子守 三つ面子守
子守っ子の少女が、赤ん坊を背負ってあらわれます。手にもっている笹には、おかめ、ひょっとこ、恵比寿さまのお面がついています。 赤ん坊を背中からおろして寝かしつけ。

お面をつけてあやしているうちに、夢中になって仕方話を熱演し始めました。
      子守と、子守が”演じる”おかめ、ひょっとこ、恵比寿様。    キャラクターの演じ分ということでは、傀儡師と同じですね。
三つ面子守 三つ面子守三つ面子守
まずは、おかめさん 恵比寿さまと、何やらもめている。 そこに、ひょっとこが割ってはいります。

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傀儡師

傀儡師
街頭で人形しばいをみせる門づけ芸人の風俗をうつした踊りです。

首からさげた箱の中には、いろいろなお人形が入っています。 傀儡師このお人形達を使ってお話を語ってきかせるのです。
舞踊「傀儡師」では、このお人形のキャラクター達を実際に人が踊っていきます。
傀儡師

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日高川

紀州の日高川と言えば、知る人ぞ知る「安珍・清姫伝説」の舞台。 自分から逃げてしまった美僧、安珍を追いかける清姫。 安珍が隠れている道成寺までの道をさえぎる日高川。 恋の妄執のため、清姫は大蛇と転じ、日高川を渡っていき、悲劇の最終局面へ。  
日高川 日高川

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供奴

色男の殿様が吉原遊びにいくのでお供をしていた奴さん、途中でお殿様とはぐれてしまいました。
提灯をもって、田んぼの中の近道を走って追いかけてる姿で登場。
 
奴のお勤めは、なかなかハード。でも、かっこいいご主人様が自慢で、今日も頑張っているのです。
 
さっそうと丹前姿で歩くお殿様の真似をしたり、 廓の様子を話したりしているうちに、 「おっといけない。油を売っている場合ではないぞ。」また、 走ってお殿様を追いかけます。
(丹前姿については、水仙丹前の項ものぞいてみて下さいね)
 

本衣装をつけた供奴はこんな感じ。
伊達男のお殿様に負けず、ド派手ですね。

 
そして、こちらは優洸会の師匠と小さいお弟子の、素踊りの舞台です。    
供奴供奴
 
供奴供奴

終わったあと楽屋でのスナップ。小さな腕にかかえきれないたくさんの花束。素敵な笑顔ですね。
供奴

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水仙丹前

”丹前もの”というジャンルの演目です。
江戸時代、一世を風靡したファッションで踊ります。
当時、”丹前”を着るスタイルが、粋がりたい男性の間で大流行しました。  
水仙丹前
このスタイルは、”丹前風呂”という湯屋から発信されたものです。
(後の守様のにあった湯屋)
この丹前風呂に、勝山というカリスマ湯女の女性がいて、 男装で外出する時のりりしく美しい姿が大いに話題になったそうです。
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島の千歳

「平家物語」にかかれている最初の白拍子の名前です。
水干に烏帽子をつけて現れ、ご祝儀舞。 後半は、娘姿になります。
白拍子は”男装の麗人”です。シンボルアイテムには、水干と烏帽子、それに、太刀があります。
島の千歳 島の千歳
太刀を差した姿で舞います。 このアングルからだと、もっとよくわかりますね。
白拍子達は、中世の動乱期、この不思議な姿をして歌舞に生き、また、貴人達の寵愛を受けて、歴史(あるいは伝説)に名を残すものもありました。その白拍子達の祖が「島の千歳」だそうです。
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鏡獅子

お正月のできごとです。  
鏡獅子 鏡獅子 鏡獅子
若いお女中が、 なぜか、お獅子さんに変身してしまうんです。
大奥は不思議だらけですね。

大奥の鏡餅曳きの余興に、御小姓の弥生は、踊りを所望されます。 嫌がる弥生ですが、上司の御老女様や御局様に無理やり引っ張り出され、 将軍の御前で踊り始めます。

 
 
扇子2枚で華やかに
 
  お扇子がお手玉みたい
 
興にのり、獅子頭を手にすると あれぇぇえ。
弥生さん、獅子頭に曳かれてどこへ行く...
この後、弥生は、獅子の姿になってしまいます。 名人によって作られた獅子頭には魂が宿っていたのでしょう。弥生は獅子の精にのりうつられてしまったのです。
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玉兎

お月様に住んでいる兎のお話です。    
まずは、杵を持って、お団子を作ります。
そしてカチカチ山の手柄話をひとしきり。

これは、お社中のアイドルSちゃん。浴衣会で玉兎を踊りました。


 

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